まだコロナがここまで深刻化していない夜、東京で飲酒をしておりまして、終電を華麗にスルーしてしまいました。
行列ができているタクシー乗り場におとなしく並びます。
暖冬とはいえ、まだ夜は冷えました。
10分ほど並び、ようやくタクシーに滑り込みます。
向かった先は寝床ではなく代々木。
ちょっと飲み足りなかったので、代々木の路地で友達夫婦が営んでいるバーに寄ったんです。
行った理由は、教えを乞うためです。
いつだって僕たちのような独身を謳歌する男に的確かつ無遠慮なアドバイスをくれるのは『既婚の年下女性』なんですよね。あれ、なんでなんですかね。なんで彼女たちは年上の独身男性に対してあんなに的確な指摘ができるんですかね。
その日も
「ウイさんはね、もう無理なの。婚活をして『とりあえず婚活している』という事実に安心する女性っているけど、ウイさんも一緒。早く切り替えなよ。どうせ本気で結婚する気はないんでしょ?だったら、さっさと結婚しない宣言しなよ。独身のまま、一生若い女の子を追い続けるステージに行きなよ。リリーフランキー目指しなよ。そしたら世界が広がるよ。自由だよ。誰とデートしようが、そこに何の責任も未来も背負わなくていいんだから。そんな楽しい人生、私だって送ってみたかったよ。どうしても1回結婚したいなら『ノリ』でしなよ。ブリトニースピアーズみたいに。知ってる?ブリトニーはデートした相手と『ベイビー、なんかワイルドなことしようぜ』とか言われて、そのままドライブスルーウエディングで結婚したんだよ。2日で離婚したけど。ウイさんはノリで結婚してもなんだかんだ大事にすると思うんだよね『これもご縁だぜ。病めるときも健やかなるときもラビューだぜ』とか言いそうじゃん」
とすごく的確なお話をいただきました。
ありがとうございました。
おっさんになると誰も叱ってくれません。こうやって定期的に無遠慮な意見をもらうのは大事なんです。
そういえば先日も「子供はかわいいな。まじで子供ラビュー。養子縁組でもほしい」という話をしてたら「ウイさんは結婚なんかしなくていいよ」というご意見を友達(これまた既婚)よりいただいたばかりでした。
そんな「結婚しなくてもいい」「いやしたい」みたいな話をしていたら、カウンターで飲んでいた女性2人組も話に混ざってきたんです。バーの常連さんらしいです。
共に30歳。ひとりは既婚。もう一人は独身。
「いかに結婚というシステムが機能不全を起こしているか」という、まるで国を相手取るような話をして盛り上がったんですけど、 独身の方の女性から
「それだったら、私とノリで付き合いませんか」
っていう提案を受けたんです。
言わずもがな、僕の答えは「YES」じゃないですか。
「YES」以外ありえないじゃないですか。
ここで「NO」って言うのは男っていうか、漢じゃないですよね。
でも、欠ける。
足りない。
充分じゃない。
代々木のバーで偶然知り合ったから付き合いましょうっていのは「ノリ」が足らんのです。
もっと、ロマンスの神様のいたずら的なものがほしい。という要求をしたんです。
そしたら既婚の方の女性が
「私たち、実はタクシー乗り場から一緒でしたよ。ウイさんの後ろでタクシー並んでたんです」って言うんですよ。
ウソかと思ったら「ウイさん、音楽聴きながら一人で寒い寒い言ってましたよ。私たち『コートも着てないし、当たり前じゃん。この人コート持ってないのか』って話してましたし、お店に入ってびっくりしたんです。さっきの薄着の人いるwwってヒソヒソ話してました」って言うんです。
確かに僕はサカナクションのユリイカを聴きながら寒い寒い言ってたんです。タクシーから眺める夜の東京の景色に似合うのはサカナクションのユリイカであってボイルなんです。
さらに、厳密には「終電を逃した」んじゃなくて、山手線トラップに引っ掛かったんです。※山手線トラップ=環状線であるはずの山手線が大崎や池袋などで止まる終電のこと。
彼女たちも山手線トラップの被害者であると主張します。
そして、彼女たちは僕がバーに入った数分後に来店したんです。
そう、まるで後ろをつけれらていたようなタイミングです。
すごくないですか。ここまで。
めちゃくちゃすごくないですか。
大都会東京で1日のうち何人が終電逃して、そのうち何人がタクシー乗って、代々木に向かってバーに入るかなんて分かりませんが、奇跡と言っても差し支えない確率じゃないですか。
その事実にめちゃくちゃ盛り上がってしまいましたが
「いやいや、待て待て」と。
僕は「ヘイ、お嬢ちゃんたち、別にタクシー乗り場から一緒だったから人生も一緒にしましたって、そりゃないぜ。確かにさっきよりはブリトニーに近づいた。でも、もうちょっとほしい」とか言ったんですよ。
そりゃそうですよね。
合コンでの出会いだって奇跡的な確率の出会いなわけですから。
考えた結果、じゃんけんしました。
5回、あいこが続いたらお付き合いしましょう。
それくらいの「運命の演出」は必要。
本気です。
冗談で言ってるんじゃない。覆しは無し。
真剣交際待ったなし。
やっぱりそうなんだ、巡り合えたんだ。ずっと探していた人に。
うれしい、たのしい、だいすき。
という話になったんです。
この時点で僕は彼女の年齢と名前しか知りません。
充分じゃないですか。
タクシー乗り場で一緒になり、同じ店に入った。
じゃんけんして5回あいこが続いた。
それ以外に何が必要でしょうか。
これを運命と言わず、何と言うんでしょうか。
じゃんけん、ぽん。
あいこ
走る緊張。盛り上がる会場。
あいこで、しょ。
あいこ
上がる心拍数。体温。
あいこで、しょ。
あいこ
吹き出るわき汗。乱れる呼吸。
あいこで、しょ!
あいこ
4回も続いてしまった。
もう、誰もこの流れを止められない。
ママやパパや大統領だって、止められないぜ。
今、確かにロマンスの神が見えた。
広瀬香美と似ていた。
あいこで、しょ!
ワイ、勝利
勝っちゃった。
勝ちゃったんですよ。
盛り下がる会場。
いやー、おしかったですよね。
そんな話をして、もう3時だったし解散したんですけど、あの時、5回目のじゃんけんの瞬間、僕は本当に本当に本当に
(あいこになれ!)
って思ったんですよ。
勝った時は「安心」ではなく「残念」を感じました。
本当に、本当に、心の底からそう感じました。
いいじゃないか、もう充分じゃないか。
恋人とのなれそめですか?これ、実話なんですけど、代々木のバーでじゃんけんして5回あいこになったんです。それだけです。
桜のつぼみが大きくなる季節。
コロナウイルスが蔓延する東京で、会えたんですよ。
そんなん素敵やん?思ったんです。
あの瞬間、心から「あいこ」を欲したのが、コンテンツとしておいしいからなのか、リトルウイからの(もう一人は嫌なんじゃーー)っていう心の底からの訴えなのか、それは今でも分かりませんが、ノリで付き合う。そんなのもアリだよね、という新境地に僕はたどり着きました。
悪くない。
ぜんぜんあり。
必要なのは、ブリトニースピアーズ。どうか、独身であることを選んだのは自分のくせに、そのことでたまに苦しくなるみなさんも、心に小さなブリトニーを。
僕らの足りないのは、そんな「えいやあ!」というノリなのかもしれません。
最後に、既婚の方の女性から
「連絡先交換したら?じゃんけんは残念だったけど、これも素敵なご縁じゃないですか」っていう提案を受けたんですけど、僕は
「今ここで連絡先を交換して二人でデートしても、今日この瞬間を越えることは無いでしょう。さっきのじゃんけんの、4回目のあいこが僕らのハイライト。もし、何の約束もせずにまたここで会って、それでも二人がじゃんけんしたくなったら、そのときはよろしくお願いします。では。あっしはこれにて」
と言って去ったら師匠(既婚のバー経営)から
「おーーーい。そういうところなんだよ、おっさん。おやすみーー」
って連絡きました。
ありがとうございました
おしまい
■ここからサロンの宣伝です■
オンラインサロンというものをやっています。
去年の夏にオープンして、想定以上の方に集まっていただきました。サービスの提供が追いつかず、しばらく積極的な募集をしていませんでしたが、ようやく色々と落ち着ついてきました。
オンラインサロンって「みんなでこれを勉強しよう!」「オーナーから教えを乞う」「金儲けしようぜ」みたいな高い志を持った方が集まるところが多いんですけど、僕のサロンは何にも勉強していません。
本当になーーーーーにんも勉強していません。
やっていること ※コロナの影響で2020年4月現在自粛していることも含む
●僕がサロンメンバー限定のブログを更新しています(2020年4月現在、約80本更新しています)しかもほとんどが5000~6000文字。こっちのブログを8ヶ月間も書かなかったのはサロンのブログを更新しまくっていたからです。
テーマはほとんど恋愛がらみですけど、ここのブログと違う所は、よりリアルな内容にしているということです。なんせメンバー限定公開なので、好き勝手書いてます。
●予定が合う人が集まって飲酒しています。東京月に2回、名古屋1回、大阪2~3ヵ月に1回
別に飲酒じゃなくてもいいです。氷無しのカルピスとかを永遠飲んでいる人もいます。だいたい恋愛の愚痴か猥談してます。
あと、オフ会で知り合った人たちが友達になって飲酒したり遊びに行ったりしています。それは僕が把握しきれないくらいたくさん開催されています。
●悩みがあれば聞いています。僕が悩み相談を受けるのはここだけです。
●チャットを使い、バチェラーやテラスハウスなどをみんなでわいわい見ています。
●アウトドア好きが集まって定期的にキャンプに行ったりしてます。
●僕が仲介してサロンのメンバー同士がコンパしています。
●その他、人狼したり昼から飲んだり。あとはコロナウイルス落ち着いてからですが釣り、登山、温泉、フォトウォークなど。誰かが言い出す「あれやりたい、これやりたい」に得意な人や詳しい人や興味ある人が集まって色んなことをやっています。
僕のブログがメインコンテンツかと言われれば決してそうじゃなくて、友達たくさん作りに来ている人がいたり、悩み相談がメインの人もいたり、様々です。
僕も友達がたくさんできました。
大人になってからできる友達は尊い。
ここから大事なんですけど、今回こんなことを書いているのは、独身がこんだけ集まるコミュニティ、そうそうないと思ったんですよ。
東京のオフ会だと独身が毎回10~12人(最高25人)集まったりするわけです。
あまりにも独身が多いのでサロンの名前を「独身村」に変更しようかなとすら思っています。しませんけど。
既婚者もいますが、サロンのメンバー同士の不倫は「戦争・差別・環境破壊」と一緒の扱いです。
いきなりサロンの宣伝をしたのは、少し恋愛色を強くしようと思ったんです。
こんなに独身がいるんだから。
しかし、男性が圧倒的に足りません。独身の男性。
サロン内、女性が9割。
色んな女性がいます。
過去の恋愛で落ち武者みたいになっちゃっている人、長年不倫中の人、恋愛の猛者、様々なタイプのメンヘラ。
きっと良い出会いがあると思います。
もちろん女性も歓迎です。
サロン入会後に婚約した人、彼氏ができた人、います。たくさんいます。
微力ながらそこの力にもなれているはずです。本当に微力ながら。
中には恋愛百戦錬磨の人もいます。
週8コンパの人、かけ引きの天才、彼氏に愛され過ぎてしまう人たち。そういった人たちの立ち振る舞いをブログでオープンにしています。
コロナウイルスが落ち着くまではイベント自粛していますが、ちょっと興味ある方はブログだけでも読みに来てください。オフ会の様子も公開しています。
もっと詳しく知りたい方はこちら
以上、ありがとうございました。
おしまい