恋愛系のドラマや映画を見ると感じることがあります。
主人公、なんだかんだ言って恵まれすぎでは?
と。
でもしょうがない。
ドラマや映画やマンガの主人公には華が必要です。華がないと物語が成り立ちません。 しかし、実際の生活とはどうしてもかけ離れてしまいます。
そこで、僕なりにいくつか問題をピックアップして「本来はこうだよねっ!?ねっ!」という設定を考えましたので聞いてください。
1、主人公の名前が恵まれている問題
まず、主人公の名前。
恋愛ものに限らず映画やドラマの主人公は名前からしてが恵まれすぎです。声に出して呼びたすぎる名前が多すぎるんです。生まれながらヒロインなんです。
苗字が「油田(あぶらだ)」とか「権田原(ごんだわら)」とか「金剛丸(こんごうまる)」とか、かわいさ控えめな名字の女性だっているんです。もっと、鈴木幸子さんとか、田中洋子さんとか、めっちゃいそうなフルネームにするべきです。ネットで調べたら日本で一番多い女性のフルネームは「佐藤和子」だったので主人公の名前は佐藤和子さんにしましょう。
2、主人公の環境が恵まれすぎ問題
独身真っただ中の主人公やその友人たち、なんだかんだ言って華のある職業に就いています。みんな自分の居場所を持っています。現実はどうでしょうか。アパレル業界や広告系はもちろん、マスコミやライターや医者であってもいけないし、大手にも務めていないと思います。オフィスだっておしゃれじゃありません。
それに主人公の住む部屋。東京で一人暮らししてるのに、やたら広いし、おしゃれ。「住みたい街トップ10」に出てくるような街のマンションに住み、広いお風呂、夜景の見えるベランダ、カウンターキッチン、間接照明やヴィンテージの家具。家賃なんぼ?年収いくらなん?とお金のことばかり考えてしまします。
主人公の友人も恵まれすぎです。経営者だったり受付嬢だったり飲食店の看板娘だったりします。
もう、今回は主人公の職業は中小企業の事務職にします。営業事務勤続8年。職場にはイケメン上司はいません。本当に友人と呼べるのは量販店の化粧品コーナー勤務の鈴木幸子のみ。恋愛相談に乗ってくれるような面倒見のいい男友達はいないものとします。
3、主人公イケメンと出会いすぎ問題
もうこれは1000%出会います。だいたい性格の悪いイケメンと出会い、最悪の第一印象から物語はスタートします。そして様々なトラブルの乗り越え、恋に発展していく。イケメン無しでは物語が成立しないようですが、現実社会においてはそんなイケメン現れません。そもそも、性格が悪いイケメンにはモデルの彼女います。2人くらいいます。もしくは既婚者かゲイです。よって恋愛に発展するイケメンとの出会いはなしとします。
4、主人公、イケメンと再会しすぎ問題
イケメンと出会っていないので再会もしません。以上。
5、ハッピーエンドを前提としている問題
すべてはラストのハッピーエンドを前提としたものです。主人公に降りかかる様々なピンチもすべてはハッピーエンドのための伏線。主人公も、常に負けないこと投げださないこと逃げ出さないこと信じぬくことをやり遂げて、成長を続けます。実際はそんなピンチそうそうありません。僕たちと一緒で容赦なくやってくる「毎日」に飲み込まれないように、その場って立っているのが精一杯。
これで完成です。これに僕の独断と偏見で個性を出します。
【主人公】
佐藤和子。30代独身。中肉中背。Cカップ。ちょっとアンダー太めのCカップ。
都内の1Kで一人暮らし。
地元の大学を卒業するが、就職氷河期世代だったため希望通りの就職は叶わず。それでも「何かが変わるかもしれない」という希望を胸に都内で一人暮らし。正直、仕事には大きなやりがいを見い出せずにいるが、ぜいたくしなければ生活は維持できる。ときどき人間関係で悩むが決断ができない。
休日はあまり外に出ない。予定が無いから。おしゃれなバーベキューってどうしたら誘われるの?洋服はネット通販。ZOZO、フェリシモ、ショップリストなどの通販がメイン。ユニクロに行っても定番のものばかり買う。グレー、ベージュ、ネイビー。クローゼットの中は似たような色ばかり。
彼氏いない歴3年。と思っていたがちゃんと数えたら4年経っていた。時の流れの速さにビックリする。
最近コンパにも誘われなくなった。たまに婚活パーティーに行くがしっくりこない。本心では「婚活パーティーに来る人なんか」と思っている。妹が来年あたり結婚しそうな雰囲気。順番守れとまでは言えないが焦りはある。マッチングアプリには一通り登録してあるが進展が無い。登録しただけで何かやった気になってしまう。
もちろんイケメンとは出会わない。決して出会わない。
この生活がいつまで続くんだろう?と不安に襲われる夜が最近増えたが新しいことにチャレンジする予定はない。何から始めていいのかもわからないから。
でも、決して毎日に絶望はしていない。楽しいことだってあるし、何より毎日一所懸命生きている。
この物語はそんな平均的な女、佐藤和子がドラマチックな出来事はありませんが、毎日を淡々と過ごし、彼氏を作り、結婚する物語です。
いかがでしょうか?めっちゃリアルな設定じゃないですか?
だめだ、エンターテイメント性ゼロ。
物語が成り立たない。
でも、これがリアルだと思うんです。
僕たちの生活って、マンガやドラマのような華やかな世界じゃないと思うんです。もっと地味で、単調で、ダサくて、孤独だと思うんです。
コンビニのご飯、安い服、ゴムの伸びた部屋着、洗濯物の毛玉、くたびれた靴、蛍光灯の光、精一杯のインスタグラム、空のペットボトル、ひび割れたままのスマホの画面。少ない友達、将来への不安。Facebookに並ぶ友達の子供、旦那、家。
同じような顔ぶれ、同じような仕事、同じような毎日。
一所懸命生きている。家賃や税金や光熱費を払い、日めくりカレンダーをめくるように変わる季節の中、風邪をひいたり歯医者に行ったり友達の結婚式に行ったり、泣いたり笑ったり怒ったりしながら、がんばって生きている。
こんなにがんばっているんだから、幸せな未来があってもいいと思う。ドラマや映画のような運命的な出会いなんか僕たちの生活の中には無いことはもう知っている。
その代わり、普通に彼氏ができて、普通に同棲して、プロポーズを受けて、新婚旅行に行ったりするような未来があってもいいと思う。あるべきだと思う。
悪いこともせず毎日まじめに生きてるのに、これ以上何をがんばれって言うの?
誰も教えてくれない。
幸せになるため、今の生活が正解なのか、まちがっているのか。
OK、佐藤和子。
立ち止まって、読んで欲しい本があります。
一所懸命生きる女性が幸せをつかみ取るための書籍が発売されます。
今ご覧のブログ「ハッピーエンドを前提として」のコピペではなく、反響の大きかった記事を厳選して、大幅に加筆修正しました。そして、ほとんどが書下ろしです。
ハッピーエンドを前提としていないような変わり映えのない生活を送っている方
自己啓発本や恋愛のハウツー本ばかりが部屋にたまる方
今は幸せな毎日を送っている方
出会いが無い方
元カレのSNSを何度も覗いてしまう方
恋愛がなかなか思うようにいかない方
不倫中の方
男性に絶望している方
そんな女性が幸せになるために、世の中に出る本です。
発売日は3月15日。きっと、春が目前まで来ているはずです。そして、平成もいよいよ終わりです。
何かを終わらせたり、新しいことを始めたりするには一番いいタイミングです。
毎日をハッピーエンドを前提としたものにするんです。
幸せになることで、過去につけられた変なあだ名や、言われきたであろう陰口、そして今までの後悔をチャラにしてやるんです。
数々の言えなかった言葉、どうしても踏み出せなかった一歩、さんざん泣いた夜、笑えないエピソード。そして、色々あったけど平成を一所懸命生き抜いた自分。全部報われるはずですから。大丈夫ですから。
分厚いコートを脱いで、新しい季節で、新しい何かを始めて、新しい自分に出会いに行きましょう。
この本は、そのきっかけになるはずです。
あなたの背中を、強く、押してくれるはずです。
手遅れなことなんか、ひとつもありません。
いつか自分にOKを出せるように、がんばりましょう。
ハッピーエンドを前提として この世は頭のいい女、がまん強い女ほど幸せになりにくいように仕組まれている
- 作者: ウイ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/03/15
- メディア: 単行本
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